大学編入とは?試験制度の疑問を詳しく解説

「大学編入ってどんな入試制度なの?」
「大学編入という選択肢を知ったけど詳しく知りたいな。」

こういった疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?

高専や大学、専門学校、または社会人など大学編入という選択肢を利用する状況は様々ですが、そういった選択肢を知ると編入の入試制度について詳しく知りたくなりますよね。

調べても編入試験は2年次、3年次で大学に入学できる制度ということは理解できたけど・・・。
「複数校受験できるのか?」、「出願条件があるのか?」、「在籍校の成績は合否に関係あるのか?」など知りたい内容はたくさんありますよね。ただそういった情報を調べても、編入試験は受験者数が少ないため明確な情報は手に入れにくく、こういった状況が編入試験が不透明と言われる理由に繋がっています。

そこで本記事では、

・編入試験の制度のよくある疑問
・編入試験の筆記試験のよくある疑問
・編入試験の面接・志望理由書のよくある疑問

についてご紹介していきます。

記事執筆担当わかやま

ちなみにこの記事を書いている僕は大学受験に失敗してFラン大学に進学。編入試験を知り人生を変えたい一心で努力し、大阪大学、神戸大学に合格しました。そういった経験から解説します。

編入試験の制度のよくある疑問

編入試験の制度に関するよくある疑問をまとめました。
ステップ編入学院の受講生から実際にあった疑問なので、ぜひ参考にしてみてください。

大学編入とは?

大学編入は大学卒業済みの社会人、または短大・大学・高専の卒業見込者、専門学校修了者が、4年生大学の3年生または2年生として入学する制度です。
また大学卒業者の場合は、学士編入と呼ばれる場合があります。

大学生、また一度社会に出て働いている人や短大生、高専生など幅広い方が編入試験で受験が可能となっています。

大学編入のメリットは?

編入試験のメリットは一言で言うと、国公立、難関私大へ一般入試より圧倒的に簡単に合格できることです。
これには様々な理由がありますが、「日程が被らなければ複数校受験可能」、「面接のみで受験可能な大学もある」、「受験科目は1科目〜4科目」、「受験者層のレベルが低い」といった事情があるからです。

実際にステップ編入学院では、一般入試では不合格になった大学や、それ以上の偏差値の大学に合格しています。
またメリットは卒業したり在籍していた大学や短大で習得した単位が、編入後の大学で認められるので、時間をロスすることなく大学生活を送ることが可能です。
編入制度を知らない人は浪人したり、一度大学に進学して仮面浪人をして大学を目指すので、1年や2年のロスが生まれてしまいます。一方で大学編入では短大生や大学2年生、高専5年生が3年次編入を受験すると、合わせて4年間で卒業でき、通常の一般入試を受験した時と変わらない年数で卒業できます。これは就職活動においても非常に有利に働きます。

一般入試に失敗して学歴コンプレックスがある方、社会人になって再度勉強をしたくなった方など、様々な理由で大学に進学したい方が利用できる制度が編入試験でありメリットが多い試験内容となっています。

出願資格はありますか?

結論ですが出願資格は、大学により異なります。
とはいえ大きく分けて出願資格は5つに分けられます。おおむねこの中のどれかに該当していれば出願資格は満たしていると考えていいでしょう。
※必ず志望校の募集要項に記載されている出願資格を確認しましょう。

  • 1.大学・短大・高等専門学校卒業(見込)者
  • 2.大学在学者
  • 3.専門学校卒業(見込)者
  • 4.高等学校専攻科卒業(見込)者
  • 5.短大卒業(在籍)者

この他にも所得単位数などを出願資格に設定している大学も少なくありません。

大学編入はどこの大学も実施しているの?

大学編入の実施状況ですが大学により様々です。
毎年全学部・学科で実施している大学、学部・学科によって実施しない大学、状況により実施する年やしない年がある大学など大学や学部学科、年度により大きく異なります。

大学編入はもともと一般入試で入学者が募集人数を下回ったり、退学者が出て在籍者が少なくなったなどの理由による欠員募集のかたちで開始されました。
また平成5年度に文部科学省が大学設置基準を改定したことで、在籍者の総数が変わらなければ各大学の判断で編入試験の定員を設置できるようになりました。よく募集要項に合格者数の記載に若干名と記載があるのはこれが理由となっています。

そのためそれぞれの大学・学部・学科により編入試験の実施状況は異なるので、ホームページを確認したり常に最新の情報を取るように注意しましょう。

2年次と3年次編入の違いはなんですか?

大学編入ですが3年次が大半ですが、一部2年次編入を実施している大学が存在します。
違いはその名の通り入学する年度が異なるのですが、受験資格が異なります。

1.2年次編入 → 大学1年生

受験資格は30単位前後の取得(見込み)となります。
なお短大生は2年次編入でも卒業見込みが条件となりますが、短大1年生を受け入れる2年次編入実施大学も存在します。

2.2年次編入 → 大学2年生

2年次編入でも、3年次編入と同じく62単位前後の取得(見込)を条件とする場合もあります。

3.2年次学士編入 → 特定学部

医学部が主にこの制度に当てはまります。
また医学部の他にも看護学部、薬学部など、国家資格取得が目標となる学部の場合は、必修科目の関係から2年次からの入学となること大半です。

4.2年または3年次編入 → イレギュラー

受験資格は3年次2年次と変わりませんが、入学後に認定される単位によっては2年次にある可能性があります。
この場合は3年次で入学する予定でも、卒業まで2年ではなく、3年かかる場合があります。

いずれにせよ受験資格は必ず確認しましょう。

専門学校からでも編入試験を受験できるの?

編入試験では専門学校からでも受験できる大学が多々あります。
実施大学では募集要項に専門学校を卒業(見込)という記載があるのでチェックしてみてください。

なお専門学校卒業資格である専門士が編入試験を受験する場合は、終業年や授業時間数を設けていたり、履修内容に条件があることこともあります。

はい、専門学校を卒業すると「専門士」という資格を取得できますが、編入において専門士を受験資格に含める大学は年々増加しています。

大学編入が実施される時期は?

文系学部は10月〜3月、理系学部は5月〜8月に実施されることが多いです。
また国公立大学と私立大学によっても実施時期は異なるのも特徴的で、社会情勢などによって例年の実施時期から実施日が大きく変更される場合もあります。

また実施時期が長いため、日程が被らなければ複数大学受験できるのも大学編入のメリットです。そのため何校も受験しているうちに受験の感覚を掴み、最終的に国公立や難関私大に合格することもできます。編入試験を検討している方は、ぜひ複数校の受験を検討してください。

成績は合否に関係しますか?

成績は合否に関係する場合と、しない場合があります。

成績が合否に関係する場合

指定校推薦、公募推薦などは成績が重視されます。また募集要項に成績が筆記試験に換算されると明記されていることもあります。

成績が合否に関係しない場合

英語+専門の筆記試験を実施している大学・学部は筆記試験のみで合否が決定する場合がほとんどです。在籍校の成績がよくない場合でも合格が可能です。

編入後の単位認定は?

編入後の単位認定ですが、大学・学部・学科や受験者により異なるのが現状です。
短大、大学、高専、専門学校など様々なバックグラウンドで学んだ受験生、つまり合格者がいるため、合格後の大学の授業の兼ね合いから認められる単位が異なります。

とはいえ傾向として一般教養科目は単位として認定されやすく、専門科目は認められにくいといった事実があります。

違う学部に編入できますか?

結論ですが可能です。
ステップ編入学院でも文系学部から理系学部、理系学部から文系学部に合格した実績があります。
とはいえ学部や学科によって同系統の学部・学科出身者を限定して合格される場合もあるので募集要項を必ず確認しておきましょう。

社会人でも出願資格はありますか?

社会人を対象とした大学も存在します。
社会人編入と呼ばれることもあり、出願資格が別途設けられている場合があるため募集要項を確認し、必要に応じて志望大学に問い合わせすることをおすすめします。

独学でも可能ですか?

独学で合格は可能ですが、おすすめしません。
大学編入は決して難しい試験ではなく、適切な方法で継続して努力すれば合格できる受験制度です。しかし大学教養範囲から出題されること、周りに受験生がおらず継続して努力が難しいこと、情報が少なく正しい対策方法がわからず無駄な勉強をしてしまうことから独学はおすすめしません。特に最後の情報が少なく正しい対策方法がわからないというところがポイントで、できれば編入経験者に適切なアドバイスをもらいながら対策を進めることをおすすめします。

編入試験の面接のよくある疑問

面接は合否に関係しますか?

面接が合否に関係する場合、しない場合があります。
志望要項に面接の得点が明記されている場合は当然ですが面接が合否を左右します。この場合、面接ではなく口頭試問と呼ばれる、口頭で専門科目などの質問をされる内容となっています。
一方で筆記試験がかせられて、2日目に面接があるパターンでは面接はほとんど合否に関係しません。筆記試験で合否はほとんど決定しています。
ただし合格ラインに2人いる場合などで、筆記試験のできが同じ場合は面接を元に合否を判断するので面接も無視することはできません。これは面接のテクニックですが、大学・学部・学科によって力を入れている分野が存在するので、事前にホームページや研究室の研究内容を確認して、その分野に興味があることを伝えるのがベターです。

面接で聞かれる内容は?

大学編入の面接でほぼ確実に聞かれる内容は下記の通りです。

  • 編入学をした理由
  • 興味のある研究分野
  • 大学・学部を選んだ理由
  • 将来の展望

これらの質問は必ず聞かれるので事前にしっかり対策しておきましょう。なおこれらの質問は志望する大学・学部・学科に絡めた回答を用紙して、誰が聞いても受験する理由に納得感があるような回答にしておきましょう。

編入試験の筆記試験のよくある疑問

編入試験の内容は?

筆記試験の内容は理系、文系、また各学部・学科によって異なりますが、大きく分けてこのような傾向があります。

文系

外国語 + 専門小論文 + 専門科目

理系

外国語 + 専門 + 数学 + 物理

上記の通りで、文系の場合は外国語と専門小論文で受験出来る場合がほとんどです。ただし経済学部などは経済学などの専門科目が出題されるケースもあります。また外国語は主に英語ですが、英語試験の代わりにTOEIC/TOEFLのスコアを提出させる大学も増えています。
理系の場合は外国語、専門が出題されるケースが多く、一部の大学でそれに加え数学や物理が出題されることもあります。

補足ですが文系学部で出題される専門小論文は、ほとんど受験する学部・学科の専門基礎レベルの内容となります。ただし大学・学部・学科によってレベルは異なります。主に論理的に記述できる能力、つまり小論文のスキルがあるか判断される内容となっています。これは一般入学生とは違い、編入生に求められている力が論文を書けることだからです。なので文系学部を目指す場合は、専門分野の勉強はもちろんですが、小論文対策に力を入れる必要があります。

過去問の入手方法は?

大学編入の過去問は手に入りにくくなっています。
大学から過去問を入手するには3つのケースとなっている場合がほとんどです。

①ホームページ上で公開している

ホームページ上で公開している大学も多くあります。
1年分しか公開しない大学も多いため、編入試験を検討したらまずダウンロードしておきましょう。

②郵送で取り寄せることができる

郵送で取り寄せるパターンです。
コピー代金などを支払えば自宅まで郵送してくれます。

③大学で閲覧・コピーができる

大学まで行く必要があるケースです。
その場で閲覧ができるだけの大学も存在します。コピーができる場合は大学構内の生協などでコピーをしましょう。

いつから勉強すればいいの?

1日でも早く勉強を開始するのがおすすめです。
当然ですが1日でも早く勉強を開始すれば、それだけ他の受験生と差をつけることができます。

大学編入試験は英語が必ず出題される場合がほとんどです。英語はなかなか成績が短期間で伸びにくいため、英語が苦手な受験生の方は自分が想像しているよりも早く対策を開始してください。まただいたいの目安ですが1年前からは勉強を開始しておくのが理想です。他学部や他学科などを目指す場合はそれ以上に時間をかける必要があります。

大学編入試験は決して難しくありません。しっかり対策をたて、努力すれば国公立大学や難関私立大学に合格することが可能です。あなたも編入試験で人生を変えてみませんか?ステップ編入学院が全力でサポートさせていただきます。まずはお気軽にご相談ください。